
キラキラ
第37章 寵愛一身
改めて、光一さんの料理を前にすると、そのボリュームに、
「……これ、光一、何人前作ったんだよ……」
松本が苦笑いした。
大皿にのせられた肉や、ポテトサラダの量に、高校生男子を買い被りすぎてる、と俺も思う。
てか、俺は、あまり食う方じゃないから余計にだ。
でも……
「とにかくいただきましょう?お腹すいちゃいました」
光一さんが朝から仕込み、買い物も行って、準備してくれたご馳走。
そもそも、具合の悪い松本を見舞った俺への御礼って名目だったもんね。
「……そうだな」
松本が、冷蔵庫からオレンジジュースをだしてきた。
「カズ好きだろ?」
「はい!」
大きなグラスになみなみ注いでもらって。
二人で乾杯した。
