
キラキラ
第37章 寵愛一身
松本は、角度をかえながら何度も唇を啄んできた。
それにうっとりしていると、やがて、ぬるりと舌が入り込んできた。
「…………んぅ……」
その舌の動きに……ドキドキする。
何度も舌を軽く絡めては、吸われる。
しつこいくらいに何度も口内をかき混ぜられて。
かろうじて、息はできるけど、二人ぶんの唾液がクチュクチュ音をたて、それがすごくいやらしく聞こえて、恥ずかしかった。
でも後頭部を支えられてるから、身動きができなくてどうにもならない。
「はぁ……んん……ぁ」
流されるままに、もれる吐息と、声。
キスだけでなく聴覚からも刺激をうけ、お互いの体温とか空気が、どんどん熱くなっていくのがわかった。
松本が唇を離す。
糸をひくそれが、また卑猥で。
お互い息があがってる。
松本が低い声で確かめるように言った。
「カズ……」
「……は……い」
「俺の部屋に……いこう」
「…………」
「触れたい」
「…………」
「……ダメか」
「……俺も…………あなたに……触りたい」
松本は、頷いて、俺の手を引いて立ち上がった。
