テキストサイズ

キラキラ

第38章 バースト11


俺が、今一番やらねばならないことはなにか。
できることはなにか。

その場に立ち尽くし、ものすごく考えていたら、
いつのまにか起きてきたかずに声をかけられ、我に返った。


「おはよ……翔さん?」

「おう……おはよう」


不安げなかずが俺を見上げる。
俺の表情で、あまりよくない事態に察しがついたようだ。


「どうしたの?…まだ…智さん連絡つかない?」

「ああ……まぁな」


すると、かずは心配半分、戸惑い半分といった感じで、ソファに座り込んだ。
そうして、深呼吸を繰り返しながら、俺に確認する。


「……いくらなんでも起きてるよね」

「たぶん」


起きたばかりだとか、かずの体力が、とか、申し訳ないが考えられなくて。
俺は頷いた。


「…………」


かずが目を閉じた。

次の瞬間、かずの気が、ぶわっとすごい勢いで飛散した。


「………っ…」


神経を最大限まで研ぎ澄まして、できうる限りの範囲まで広げて……かずがそのテレパスの
チカラを解き放った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ