
キラキラ
第38章 バースト11
身内の事情だから、あまり巻き込みたくはないけれど、俺は、潤に協力を求めることにした。
まだ冬休み中だし、早い時間は寝ているかもしれない。
はやる気持ちをおさえ、かずの回復までつきあい、彼が朝食をちゃんと食べたのを見届けてから、俺は潤にコールした。
ついつい歩き回ってしまいそうになるのを、おさえて、ソファに座る。
『……もしもし?』
「おはよう。起きてたか?」
『おはよ。……11時ですけど?(笑)』
「そっか」
『……翔?』
「ん?」
『なんか……へんだよ』
「…………」
一発で見破られた。
気持ちが焦ってるのは、潤には伝わってしまうんだということが、なんだか面白かった。
「へんか……そうだな。確かにちょっと困ってる」
『……どうしたの?』
「おまえのテレポートのチカラってのは、場所が不特定でも、おまえが想う人の場所へ行けるって、前に言ってたよな」
『うん……あんまりしたことないけど』
潤が戸惑うように口ごもった。
