
キラキラ
第38章 バースト11
「かずっ………!ダメだ、もういい!」
「でもっ……!智さん……!」
かずが半泣きで言い返してきたから、俺はかずを抱き締めて、怒鳴り返した。
「おまえが危険だ!」
「……っ」
とたん、電池が切れたように、かずから噴き出していたチカラの圧が止まる。
熱くなり続けてた場の空気も、突如止まった。
かずが、絶望的な瞳で俺を振り仰いだ。
「ぁ……っ……翔さ……」
「ありがとう……かず。でも、あれ以上はおまえが死んじまう」
大袈裟かもしれないけど、体力のないかずが能力の大暴走を起こすとどうなるかわからないのが本音だ。
潤ですら、昏睡状態に陥るに。
「だっ……て……智さん……が」
しゃくりあげながら、かずが訴えてくる。
俺はかずの背中を優しく擦った。
「……智兄が応答してくれただけでも、良かった。わかったことだけ、教えてくれるか……?」
すると、かずはぼろぼろ泣きながら俺にしがみついてきた。
「う……動けないって……」
「……どういうことだ」
「……眠らされてて……ずっと点滴……で」
「…………」
「…今……起きたけど……誰か来た……って言って、突然……応答がなくな……て」
たどたどしくかずが説明してくれる内容は、想像をはるかに越えていた。
それって……!
監禁ってやつじゃねぇかよ……!
「場所は……?どこだ……?」
「わ……かんない……って……」
そこで、ずるりとかずの体から力が抜けた。
