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キラキラ

第39章 バースト12


帰宅して、ベッドに転がる。

手の中のスマホは、着信をしめすランプがずっと点滅してる。

帰り道も1回電話が鳴った。
でも、電車だもん、と無視した。

そうこうしてる間に、またスマホが震え出す。

発信者は、翔。

俺は、じっとその画面をみつめた。


出なくちゃ、とは思う。
でも、出てしまったら、俺はどんな態度をとれば正解なのかわからない。

怒ってもいいのだろうか。
でも、なにか事情があるのなら、それも違う気もする。

ならば、その事情を聞かなくちゃ、とも思うけど、それもなんだか重い男みたいで嫌だ。

かといって、余裕ぶることもできない。
俺はそんなに心は広くない。


でも逃げててもダメだよな……


悶々としてる間に、震え続けてたスマホが鳴りやむ。
少しホッとして、足元にぽいと放り投げた。
目を閉じて、ごろりと寝返りをうつ。


もう少ししたら……連絡しよう。
なんでもないように振舞おう。


そう決めた時。



《……潤くん》


かずの声が頭に響いた。


………かず?


《潤くん元気?》


うん………


《今どこにいるの?》


家だけど


《………こっち来れる?》


-………なんで?


《翔さんが………話がしたいって》

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