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キラキラ

第39章 バースト12


「でも、今日ハッキリと恋人がいるって宣言してきたから」

「…………」

「もう会わない」



キッパリした翔の口調に、それはあたりまえだろ、と突っ込みたいが、そこは飲んだ。

彼の親に、そして、見合い相手に、俺という存在を言えなかったことを、あまり責めてもなぁ…と思うからだ。

男同士の恋愛は、100パーセント全ての人に理解しては、もらえないだろう。
まして親族にはなおさらだ。

跡継ぎ問題、孫問題。

今まで目を背けてきたことが、リアルに目の前につきつけられるのは俺も同じだと気づいたから。


…………なんか、なぁ……


黙った俺の頬に、翔の指が触れる。
目をあげると、傾けられる翔の顔。


「…………」


優しくキスされた。


「ごめん。俺が不安にさせた」


翔が囁き、もう一度口付けられる。
唇を優しく挟まれ、髪の毛を撫でられる。

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