
キラキラ
第39章 バースト12
「うん……」
不安というか。
女の人と一緒にいる翔が嫌だったんだけど。
「もういいよ」
しょぼんとしてる翔が、だんだん可愛くなってきて、もういいか、と思う。
事情がわかれば、それでいい。
そのかわり。
「………もう2人で会わないでね」
「会わない」
「じゃあ、もうこの話は終わり」
「…………潤」
「ん?」
「好きだ」
「………うん」
こくりと、頷くと、ギュッと抱きしめられた。
嗅ぎなれた翔の香り。
翔の体温。
ああ…やっぱり安心する。
されるがままにじっとしてると、そのままふわりと、ベッドに倒された。
「………潤」
上から覆いかぶさり見下ろしてくる翔は、とても情けなくて優しい顔をしてる。
俺はにこりと笑って、
「………俺も好きだよ」
と、呟いた。
翔は嬉しそうに笑って、優しいキスをしてきた。
何度も唇をくっつけるライトなやつ。
「ん……ん…ふふ」
「ふ……」
笑いながら何回も何回も。
だけど、そのうちだんだんそのキスが深くなってきて。
右手がシャツの中に入ってきたあたりで、俺はその手を容赦なくつねりあげた。
「いって!」
「……何考えてんの。これ以上はダメ」
「………ちょっとだけ」
「却下」
するりと立ち上がって、衣類を正す。
かずがいるのに。智さんも帰ってくるのに。
小声で怒鳴りプクっと頬をふくらますと、翔はやっといつもの顔で、ちぇっと笑った。
