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キラキラ

第39章 バースト12


Sho


またご連絡します、というカホの言葉に警戒していたけど、あれから1週間ほどたっても、彼女からは何もアクションはなかった。


あの子はもういいのか、と、智兄も心配してくれたけど、一応俺の気持ちははっきりと伝えてあるし、つきあえないと宣言している。
これ以上俺にはどうしようもない。


「……うん、多分大丈夫」

「潤は」

「そっちも平気」


ちょっと拗ねてた潤も、事情がわかってくれてからは、機嫌もなおり、安心してる。
あとは……


「もう少ししたら、母さんにメールうつよ」


うまくいかなかった、と。


「そうだな…」


智兄が苦笑する。


こんな見合いを段取りしていった母には、余計なことをしやがって、という想いがある反面、日本に残してる俺ら兄弟が気になるのだろうな、ということから行われたことだとも理解してるから。
母なりの愛情だったと、思うことにする。


俺は、IHの電源をきり、エプロンをはずした。


「夕飯はシチューだからね。かずはいらないと思うけど一応多めに作ってるから」

「おう。頑張って」

「うん。いってきます」


夕食の用意をして、リュックをかつぐ。
土曜日は塾講師のバイトだ。

かずは、相葉くんと会ってるから、おそらく遅いはず。
なんなら、智兄もでかけるかもしれないけど。


………俺も、潤に会いに行こうかな


塾が終わってからの時間を考えながら、駅に急いだ。

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