
キラキラ
第39章 バースト12
Jun
『会いたい』
どストレートなメッセージが入ってきて、思わず笑ってしまった。
時刻は深夜11時。
高校生の俺が普通に外出するには、少し遅い時間だから、この場合は俺がチカラで大野家に行くことが多いけど………
『いいよ。そっち行こうか』
『待ってる』
飛ばしたメッセージに、秒で返信がきた。
その性急な一言に、ほんの少しだけ違和感を感じたけど。
ま、いいか。
翔に会えるならなんだっていい。
俺は漫画を机の上にほおり投げ、寝転んでいたベッドから立ち上がった。
窓にうつる自分の姿をチェックする。
髪の毛が風呂上がりのままだから、ちょっとくしゃくしゃだけど。
臭いわけじゃないからいいや。
部屋の電気を消して枕を布団につっこむ。
万が一、母さんが上がってきても、俺は寝ていることにできるから。
ウキウキしながら、目を瞑って深呼吸する。
翔に会えるというだけで、俺の集中力はすさまじくなる。
ふっと息をはいたら、そこは、もう大野家。
