
キラキラ
第39章 バースト12
チカラを押さえ込む時の息苦しさと、精神力は言葉にできない。
「ぅ…………くっ」
まるで、丸太のような大蛇につかまった身体を、ぐいぐいと締めあげられているかのようだ。
でも、それに負けると跳んでしまう。
ぜっっったいに、それはできない
俺は必死に抵抗して、抵抗して………マグマのように次から次に噴き出してくるチカラを、気力でねじ伏せた。
ガスバーナーのように燃えていたチカラの炎が、ふっと消えた瞬間が…………わかった。
………………できた
肩で息をしてうずくまる俺の背中を誰かが擦る。
「あの………大丈夫ですか」
あの女の声が遠くでする。
「…………ほっといて………くれ………」
途切れ途切れにそれをいうのが精一杯な俺は、頭をあげることも身体を動かすこともできなくなった。
瞬間移動しなくてすんだけど、これじゃピンチにはかわんなくない……?
かず………
かずにSOSを飛ばそうと思いながら、俺の意識は遠のいた。
