
キラキラ
第39章 バースト12
熱いココアに、体がしびれるように温まってゆく。
冷たかった指先まで、じわじわと血液が流れ出すような感覚。
それは同時にチカラを使い果たした体に、少しずつだけど、それらが戻ってきているように感じた。
好きな人が作ったっていうのもあるかもね。
「おいし……」
思わず口走ったら、翔が上目遣いに俺を見て、ふっと笑った。
「よかった」
その隣で、かずも、アチチといいながら、フーフーしてる。
あいつは、猫舌だったかな。
くすっと笑うと、翔の手が俺の髪に触れた。
「………信じろよ?」
何を?は愚問の気がして、俺はこくりと頷いた。
「………うん」
「カホに何を言われても、俺を信じろよ」
「…………うん」
「何度だって言ってやる。俺は、お前だけだから」
「…………うん」
もう一度頷く。
たぶん二人きりだったらキスでもしていただろう、そんな俺達の雰囲気に、かずが、色んな意味をこめて、ご馳走様、と呟いた。
