
キラキラ
第39章 バースト12
Sho
我ながらひどい男だと思う。
結局、俺は潤にカホとのことを言えなかった。
……いや、正確には、言おうとしたのだが、あいつに会おうとしても、お互いのアルバイトのシフトが、今回絶妙に合わなかったのだ。
ならば夜に、呼び出すか、行くかしようとも思ったのだが、疲れたから今日は寝る、などとあいつに断られたら、もう俺は引き下がるしかなくて。
いろんな理由を自分につけて………俺は、まともに潤の傷つく顔をみるくらいなら、あいつが知らぬ間に事を終わらせてしまう選択をしてしまった。
………どうしても潤を悲しませることを言いたくなくて。
それで、さらに悲しませることになるなら本末転倒だ、と、かずが激怒しそうだが。
そうこうしてるうちに、1回きりのデート当日となる。
はぁ………
俺は、ハンドルにもたれかかり、項垂れた。
繁華街に行く気にはなれなかった。
誰かに見られでもしたら、大変だからだ。
既にそれが浮気してる男と同じ行動なのではないかと、自分につっこみながら、俺は待ち合わせ場所にカホが現れるのを待った。
