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キラキラ

第39章 バースト12


こんな展開にもちこんだのは、自分なのだから、所謂、自業自得ってことは分かってる。

潤の知らない間にカタをつけてしまおうと思ってのことだったはずだ。


……だが予想以上に精神的にしんどい。


二人で歩いていたら、周りにカップル扱いされるのは想定内だったとはいえ、こんなにも不快感を伴うものだと思い知った。

記念に、と、スタッフに無断で写真を撮られたのには、さすがに頭にきて、チカラでデータ全部とばしてやったが、これも、仮に潤と一緒にきていたら………むしろ嬉しかっただろうと思う。

ペンギンの行進を、親子連れにまじって見学しながら、俺は、ひたすらに時間が早く過ぎ去ってゆくのを願った。



ほんとに馬鹿だな……俺は。





イルカのショーまで少し時間があいた。

ぼんやりベンチに座っていたら、御手洗へ、と立っていたカホが、コーヒーを2つ両手にこちらに戻ってくるのがみえた。

なんとはなしにそれを見つめていると、彼女の後ろから子供たちがワイワイ走ってくるのに気づいた。

子供たちは、ふざけてるのか前もみないでじゃれあいながら走ってる。

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