
キラキラ
第39章 バースト12
カホは俺を探しているのかキョロキョロしていて、後ろまで気がまわってない。
………あのままだとぶつかる
俺は咄嗟に、体内のチカラを最大限にひきあげ、子供たちの足をとめた。
急ブレーキをかけたら危ないから、体ごとふわりと包むようにスピードをおとしてやる。
突然、自分の体が予測しない動きをすることに驚いたような顔をしてる子たちをみて、危険を回避できたことにちょっとホッとした。
だが、俺の注意していた子供たちの横から、別の子供が走り込んできた。
一瞬のことだった。
カホが驚いて両手をあげた拍子に、持っていた紙コップから熱いコーヒーが飛び上がるのがわかった。
あっ!と、思った時には、彼女の白いワンピースに茶色の液体がパシャっとかかったところで。
しまった
反応が僅かに遅れた。
俺は立ち上がり、座り込んでるカホのもとに急いだ。
「大丈夫ですか」
「……こぼしちゃった」
カホがへへっというように俺を見上げる。
熱いコーヒーのかかった手や体をみて、俺は、彼女の腕をとった。
