
キラキラ
第39章 バースト12
………まずいな
タイミングの悪さに、目眩がしそうになった。
今日、俺がカホと会うことは誰にも言っていない。
従って、俺がこんな遠方にいるなんて誰も知らない。
どこにいる?だって?
そんなことを馬鹿正直に言ったら、俺はかずに殺される。
どう答えようかコンマ何秒で考えつつも、嫌な予感が拭えなかった。
なぜなら、かずは普段はそれほどチカラを使わない。
急ぎでもない要件なら、スマホのメッセージで事足りるからだ。
テレパスでコンタクトを取ろうとしてるってことは、今すぐに俺に伝えたい事があるということ。
そしてそれは、悪い知らせの方が多い。
……何かあったのだろうか
『大学のやつらと出てるが………どうした?』
無難な答えをすると、かずが、ごめんね、と言った。
『潤くんが来てるんだけど』
え?
『………あいつ今日バイトじゃなかったか?』
『先輩にシフト代わってほしいっていわれて、急遽休みになったって。』
マジか
『なんか様子が変なんだ。すごく不安定な感じ。じゃあ、俺とゲームでもして遊ぼうよって今はなってるけど。翔さん、早く帰って来れる?』
