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キラキラ

第39章 バースト12


とりあえず、何事もない風にいつも通りに声をかけるものの。


「潤」

「………ん?」

「潤?」

「………なに?」


今はゲームで忙しいんです的な………まぁそっけない態度をとられてしまい、かえって俺の方が戸惑ってしまった。
笑顔を向けてくれることを予測して話しかけてるのに。


………なんだそれ。



相当根深い何かがありそうだが………全く心当たりがない。

というか、正直、潤の態度に少なからずショックをうけた自分がいた。

俺の存在はあいつにとって笑顔の源だと自負していたけど……そうでもないのだろうか。



「かず、俺、帰るね」

「え??」


は?


明るい声をあげて、唐突に潤が立ち上がった。


「なんで?翔さん帰ってきたじゃん」

「ううん。ちょっと用事を思い出した。ごめん、またね」


潤はソファーに脱ぎ捨てていたパーカーを着込み、足早に俺の前を通り過ぎようとするから……


「おい」


思わずその腕をつかんだ。

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