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足を高く抱えられ、昌宏さんが、ゆっくりゆっくり分身を押し込んできた。

幾度となく重ねてる肌は、昌宏さんの形をも記憶してるのか、最初に入り口でキリッとした少しの痛みを感じただけで、後は、スムーズに全てを受け入れ、呑み込んでゆく。

「…あ……」

自分のなかが、徐々に昌宏さんでいっぱいになっていくのが分かる。

体が熱くて。
吐く息も熱くて。

霞む目を開け、昌宏さんを見ると、真剣な目をして俺をみつめてる。

……俺の反応をみてるんだよね。
いつも、俺を傷つけないように、細心の注意を払いながら、してくれるから。
少しでも、苦しい顔をしたら、気遣う余裕を保ちながら、体を繋げてくれる。

でもね……大丈夫だよ。

苦しくなんかないってば。

俺は、昌宏さんの背中にまわす手に力をこめて、ぎゅうっと先を急かすように抱き寄せた。

「こら……まて」

「大丈……夫……」

「でも……」

「……きて。欲しい」

昌宏さんは、しょうがないなというように、ふっと笑み、ぐぐっと力をこめてきた。

そうして、俺の小さな吐息とともに……体がひとつに繋がる。

昌宏さんの熱い塊が、俺の体の一番奥深いところで、脈打ってるのを感じながら、昌宏さんの汗ばんだ胸にすり寄った。

少しの煙草と香水を伴う昌宏さんの香りは、俺をとてつもなく安心させてくれる。
黙ってその温もりに頬をよせていたら、昌宏さんが、不安げに口を開いた。

「……智…？」

「……なあに」

「……どうした。辛いか？」

「……違うよ。嬉しいんだ」

「……」

「あなたとひとつになれたのが……嬉しいんだよ？」

ふわりと笑って、昌宏さんを見上げた。
昌宏さんは、満面の笑みになった。

「……愛してる」

低く囁かれて。
俺はぎゅっと足を昌宏さんの腰に絡めて全身で答えた。　

「俺も。愛してる……ちょうだい……もっと」

ったく……俺はいつかお前を抱き壊しそうだよ……と呟き、昌宏さんはゆっくり腰を動かしはじめた。

「んあっ…………ああっ」

「智……」

「……昌宏さ……ん……」

脳まで届くその刺激に甘い声をあげながら、俺は昌宏さんとの行為に、酔い、心地よく溺れていった。


「あ……イきそ……」

「……いいぞ」

「やっ……一緒に……」

「……ああ。一緒に」


時間の許す限り。

何度も何度も愛し合った。