
キラキラ
第24章 バースト5
かずと目があう。
かずは、暗がりでも分かるくらい真っ赤な顔をして、ふるふる首を振ってる。
だけど……
俺はフローリングの床に滑らすように、そっと足を前に踏み出した。
ごくりと唾をのみこみ、一歩、また一歩と、ドアに近づく。
見ちゃいけない、と思う気持ちに、見てみたい思いが上回った。
……男同士って、どうやるの?
どうやって気持ちよくなるの……?
あとから思っても、このときの俺は、知りたい、という純粋な思いのみだった。
ドアに近づくにつれ、何かがギシギシいう音が大きくクリアになってゆく。
それと同時に、クチュクチュという水音やら、吐息やら、愛し合ってるこその音が、鮮明になってゆく。
俺は、細心の注意をはらって、ドアの隙間から外を見た。
『………うわっ!!』
広いリビングの真ん中に置かれたソファの上で、裸体で絡み合ってる智さんたちが目に飛び込んできて。
俺は、あげかかった声を必死に飲み込んだ。
こちらがいるドアとちょうど直角になるように、おかれた皮張りの黒いソファ。
あちらを頭にしてるから、覆い被さる智さんの恋人の背中からお尻にむけての綺麗なラインがよくみえる。
高く抱えあげられた白い足は、智さんのものだろう。
恋人さんの腰がゆるやかに動くたびに、震えるように足が揺れて。
「……智……」
時おりガツンと強くうちつけられるたびに、
「ああっ…んぁ……」
高く声をあげる智さんの声が、たまらなくエロティック。
足元からのアングルは、とんでもなく刺激的だった。
……つか。
『……ほんとに入るものなんだ……』
『……潤くん……?なにいってんの?』
いつのまにか、俺のそばまで寄ってきて、同じようにリビングの光景を見て固まってたかずが、俺の呟きに、怪訝な顔をした。
『や、だって……あんなとこにあんなもの……』
『いまさら?今更それいうの?!』
『……だって。痛くねぇの?』
『痛いよ!痛いけど気持ちいいんだよ!……ってなに言わすの!』
かずが、ゆでダコみたいに真っ赤な顔になった。
