
キラキラ
第24章 バースト5
二人の絡む姿を、ちょうど真横から見ている俺たち。
智さんが逃げるように腰を浮かすと、下から恋人さんが突き上げる。
それを繰返してるうちに、智さんは、恋人さんの体にしがみつき、自ら動き始めた。
「……あぁ……」
のけ反った喉が、あまりにセクシーで、俺は、こくりと息を飲んだ。
恋人さんが、柔らかな唇の動きで、智さんの首から胸元を攻めると、智さんの甘い吐息が、掠れるような喜ぶ声に変わっていった。
『綺麗だね……智さん……』
ぽつりとかずが言うから、俺は、頷いた。
やらしいのはやらしいのだが。
どういえばいいのか、今の智さんは神々しい雰囲気すらあるから。
……なんだか、まぶしい。
愛し合ってるっていう行為が、泣きたくなるくらい、素直で裸な気持ちの交換なんだって……分かるよ。
『気持ち良さそうだね』
『ああ』
『……幸せそうだね』
『そうだな』
智さんを、いとおしそうに見つめる恋人さん。
初めてみる彼の人の横顔は、大きな瞳と精悍な頬が印象的。
正面からみたら、もっと男前なのだろう。
、
何度か突き上げられてるうちに、智さんは、突然ため息にも似た悲鳴をあげて、ぴくんぴくんと、体を震わせた。
そうして、糸が切れた操り人形のように、くたりと恋人さんにもたれかかった。
俺は、ドキリとする。
『え、なに…??』
焦る俺に、かずが冷静に、
『意識とんだんだよ。気持ち良さそうだったもん……てか、潤くん、帰ろ』
確かに恋人さんは、驚くこともなく智さんの背中を優しく擦りながら、小さく何か囁いてる。
そおっと態勢をかえ、ソファに横たわらせられた智さん。
……ソファの後は、ベッドにうつって第二戦をするかもしれないな。
恋人さんの横顔もみたし、もういいだろう。
『うん。帰ろう』
俺たちは、そっと手を繋いで、跳ぶ準備をした。
俺は、ふーっと息を吐いて意識を集中しようとした。
でも……智さんの姿が頭をちらついて、気持ちがうまくのってこない。
『……潤くん?』
『まっ……待ってな』
ヤバイ。焦れば焦るほどチカラがでてこない。
集中力が完全に切れてた。
扉の向こうでは、恋人さんが冷蔵庫を開ける音が聞こえる。
カチャカチャというグラスをさわる音。
ヤバイ。
いつこの部屋に入ってくるか分からない。
