
キラキラ
第24章 バースト5
Jun
………苦しい。
体が異常に重たくて。
おかしいな、と思うくらい重たくて。
前も後ろも何も見えない真っ暗闇をさまよってたら、足もどんどん重くなりその場から一歩も動けなくなった。
まるで、鉄の枷をつけられたみたいに。
そうこうしてるあいだに、指先も重たくなり、腕もあがらなくなった。
最後には頭も重たくなって……顔があげられなくて。
ずるずると、その場に崩れ落ちるように座り込んだ。
体を起こしていることができなくて、横になった。
地面に磔にされているみたいだ。
上からぐぐっと、見えない何かに潰されそう。
なにも動かせない。
声もでない。
……苦しい。
……怖いよ。
助けて。
その瞬間、暖かい風がふわりと、俺を包み込んだ。
俺の重い動かない手を、柔らかな何かがとった。
……顔をあげて……と。
誰かが囁く。
何かが、囁く。
目を開けて、と。
起きろ、と。
俺の大事な人の声が……した。
…………潤
「翔……!!」
