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キラキラ

第24章 バースト5



「………へっくし!」

鼻がむずがゆくて、小さくくしゃみをした。
と、同時に唐突に現実に引き戻された。

パチリと目を開けたら、目の前には、驚いた顔をした翔。

「潤……!」

「……翔?」

みるみる笑顔になった翔は、良かった…!と、ぎゅうっと抱きついてきた。

え。なに?!

突然のハグにビックリして、腕をあげようとしたら、……動かなかった。

え?なに?なに?

よくよくみれば、俺がベッドに横になってて、翔が覆い被さってる。

え。ベッド……?!

視界に入る家具や天井は、翔の部屋のものだ。
匂いも……翔の匂いだ。

え。なに?ここ翔の部屋?

「大丈夫か?気分悪くないか?」

「……?……うん」

抱きついてた翔が、顔をあげてジーっと俺の顔をのぞきこんできたから、なんか恥ずかしくなって思わず目をそらした。

なに?このシチュエーション。
ていうか、俺、なんで翔の部屋にいるの?

俺は、瞬きを繰り返し、懸命に記憶をたぐる。

ぼんやりと霞がかかった頭が……突如、霧が晴れたかのようにクリアになった。

うわっ……俺……っ


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