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幻星記外伝~騎士物語…初恋

第7章 エリシア

喪服に再び…着替えると…化粧を…落とすエリシア。〈先代六の剣〉の…着替えを待つ…。その間も…大粒の涙は…止まる事知らない…。ぐすぐす…鼻水でまで、出ている。
「待たせたな…。」一枚布の喪服を着た…〈先代六の剣〉。髪は、紫色の布を…首もとで、一つに…束ねている。
「では…参りましょうか?!。」〈副官〉のソラが先を…行く。
「あぁ…。行こう!。エリシア…来い!!。」
「えっ!!!……………う、うん!!。」走って…後に続くと、〈六の剣〉と〈六の刀〉達が…名残惜しそうにーー見送る。皆…涙を堪えている。仲間に…支えながら…なんとか立っている〈副官〉のテオトリシュ…。今にも…泣き出しそうな位…顔を…強張らせている。そんな中を…エリシアは、涙ぐみながら……いや…涙を…必死に!!押さえ込みながら続く。

ゆっくり……と、周りの景色を…堪能しつつ歩いている……〈先代六の剣〉。その後を…とぼとぼ……と、俯き加減に…続くエリシア。
船着き場には、〈二の剣〉と〈十一の剣〉が、〈刀〉を…引き連れ、待っていた。全員…跪付き…頭を…垂れている。
「〈シセリウス陛下〉の命により…〈見届け役〉を仰せ仕りました。」言上を…述べる〈十一の剣〉。〈二の剣〉と共に…立ち上がる。〈副官〉のソラが、跪き…頭を…垂れる。
「宜しく…頼む…。」短い…返答。その顔には…まだ…余裕が、見える。
「エリシア…。」近づくと、額に…前髪に…口付けをする…〈先代六の剣〉。その瞳には…妹の面影が、映っている。よろめくエリシアを…左手一本で、支えてやると
「幸せにな…!!。」ぽつり…小声で…呟くと、反転し、すたすたと…小舟に…近づく。前に…〈十一の剣〉、後ろに…〈二の剣〉。緊張とした面持ちで…乗り込む二人。真ん中に…あぐらをかいて…乗り込む〈先代六の剣〉。かいをつかむと、ゆっくりと…漕ぎ出す。涙を…必死で!!押さえ込み…姿が…消えるまで……見送り続けるエリシア。徐々に…視界から…消えていく小舟。涙が溢れ…よろめき…そのまま…倒れ込む様に…膝を開いた姿勢で…座り込む。その顔は…鼻水混じりの…ぐしゃぐしゃの顔。その肩に…そっと…手を置く
〈六の剣〉。その瞳は、涙で…潤んでいる。

暫くすると…雲の隙間から…一筋の光が…差し込む。
「お還りに成られた…。」

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