ビタミン剤
第9章 金色の雨
「オッケー。運転、お願いするね。」
いつになくロマンティックな翔ちゃん
の台詞のおかげで思いだせた事
美味しい贈り物をしたいな
うふふ、翔ちゃんに作ってあげたい
喜んでくれるといいな
モダンで小洒落たリカーショップ
種類も豊富に取り揃えてある店
以前バーテンダーのドラマをしてる時に
役の勉強になるからって
よく通ってたお店。
馴染みの店員さんに目的の商品を
伝えるとすぐに用意して貰えた。
「お待たせ、翔ちゃん。」
「なんかいい酒あった?」
「うん、翔ちゃんに
喜んでもらえるといいな。」
「喜ぶに決まってるし、
あったりまえでしょ、かわいい恋人が
選んでくれてんだもん、
ありがとう、楽しみだよ雅紀。」
うわぁ、翔ちゃんのくちびるが
目の前まできてくれる
お店の駐車場だし、誰もいないよね
ほしかったぷるんぷるんの感触の
やさしいキス