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ビタミン剤

第9章 金色の雨



キッチンに並べた材料をメジャー
カップで計量してシェーカーに
砕いておいた氷をいれて小気味よく
シェークしていく。

ベースは翔ちゃんの名前と同じ
ショウっていう九州地方の焼酎
ベルモットを少量、
それにさっき買った桂花陳酒
中国のキンモクセイの甘いお酒


あざやか黄金色したカクテルに
仕上げて、オリーブの実を一粒。
カクテルグラスのふちにさっきの
お店に飾ってあったキンモクセイの
花を少し分けて貰ったやつを
飾ってみた。

うん、我ながら
なかなかの出来映えかも。


「はい、翔ちゃんおまたせ。
翔ちゃんへのオリジナルカクテルです。」



「うおぉーマジできれいな色合い。
すっげえよ、雅紀。
めちゃくちゃ美味しそう、
あれ、これさっきの金木犀の花?」


「正解だよ、翔ちゃん。
前にドラマやってた時のこと思い出して
実家の店でも出したこととかあった
中国のキンモクセイのお酒をベースに
してるんだ。
どうぞ召し上がれ、翔ちゃん。」


「ありがとう、雅紀。
やばっめっちゃいい香り、んん〜
かなり美味いんですけど。」



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