ビタミン剤
第10章 ハロウィンナイト
生放送のMCをソツなくこなして
キャスターとしての好感度も抜群。
バラエティーの進行、まとめ役。
お茶の間に嵐の代表として
優等生的な存在で認識されて
スーツ姿もばっちりきまってる
なで肩の男前が俺の恋人。
だけど、この部屋にかえって来たら
もう、まるで駄々っ子みたい
世話はかかるし、手間はかかるし。
幼児がえり?
赤ちゃん言葉?
えっと、実は
日常茶飯事なんですけど…
とりあえず
LINEにスタンプ爆返ししたげて
携帯にはメッセージを残してあげて
メールには
感情を込めた愛たっぷりの文面を
綴って送信っと。
ブランケットを掛けてあげたら
目が覚めちゃった。
「おはよ…
翔ちゃん、…ごめんね。」
……
「パーティー
キャンセルしてくれたのに
俺ゲームしててぜんぜん気が付かないで
ホントにごめん。」
……グズっグスン
あーあ
また泣き出しちゃうから
ぽろぽろ涙こぼしちゃいながら
わあんわあん泣くのかよ
なんなんだよ
このかわいらしさ
翔ちゃんの携帯を鳴らしてあげると
お、泣き止んでくれそう
待ち受け画面を見て
ニノって表示見つけて、
俺の顔を見つめながら電話にでる。