ビタミン剤
第11章 innermost
「もう、なんなのよ、ニノ。」
「お疲れさん、翔ちゃん。
ひっどいなぁその言い方、仲間が落ち込ん
でんのよ?翔ちゃん頼ってきてんだから
ちょっとはなぐさめてよ。」
どうやら
さっきロビーで感じた視線はニノのもの。
ネクタイを緩めて、ワイシャツの
袖ボタンを外し、ため息をついてから
ニノからのキスに軽めに応える。
「うわぁひっどいキス。
ため息ついてからなんてサイテー。」
「…だったら帰りなさいよ。」
扉が開くと俺の左側にしっかり腕を組んできて
嬉しいそうに歩きはじめるニノ。
結局こうなることはいつものことだから俺も
諦めて歩きだした。
ジャケットを脱ぎシャツの袖を捲り上げ
顔を洗ってから、今日の反省と明日の
スケジュールの確認をする。
ベッドに腰掛けながらタブレットを操作
していた。
携帯にメールの着信音
潤からのおやすみメールの返信が届く。
潤のメールはめっちゃかわいい。
絵文字とかも使ってくれててハートも
飛びまくりだし最後はLOVEダーリンだもんね。