ビタミン剤
第11章 innermost
「ニノにとっては俺は過去の傷にできた
かさぶたみたいなもんじゃないの。
もう、相葉ちゃんのおかげで、
傷はほぼ治ってるんだし。
もう俺みたいなかさぶたは剥がしちゃいな。」
「翔ちゃん。やだよぉ…治ってないもん
まだまだ、治りたくない。」
「じゃあまた我慢できないくらい傷が疼いたり
痛くなったらここへ来たらいいよ。
キャスター辞めない限り、この部屋ずっと
おさえてるし。」
「ホントに、また来てもいいの?」
「ただし、中途半端はナシね。
キスも中出しもどっちもさせろよ。」
「じゃあ、翔ちゃんこの部屋の中だけ
ここだけでいいから俺のこと恋人みたいに
抱いてくれる?」
「なーに楽しみって顔つくってんの。
ニノには相葉ちゃんがいるでしょ
これからは俺のことなんて忘れるくらい
毎晩可愛がってもらえるって。」
まーくんは大事な大事な恋人。
でも翔ちゃんはね、俺にとって特別な人。
今夜はこのままずっと
ずっと…俺の中に…いてね
お願い…翔ちゃん。」
「わかったから。もう、眠いでしょ
ずっとこうしててやるからぐっすりと寝な。」
「うん…おやすみ…翔ちゃん」
庇護されるべき
愛らしい小動物のようなニノがようやく
俺の腹の上で瞼を閉じて眠りについた。