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ビタミン剤

第11章 innermost


そっとニノの身体から自身を引き抜いて
静かにベッドへと横たえてあげた。

とりあえずシャワー浴びてすっきりしたい。
この残骸の事後処理もする必要がある、
今夜は何時間くらい眠れるだろうか。



携帯にメールが届いてた。
確認してみたら智くんからのメッセージ。



翔くーん
お疲れさまぁ〜
今夜もとってもカッコよかったよぉ
翔くんやっぱりサイコ〜
おいらも作品が出来たから
また今度見にきてねぇ
翔くん、好きスキィだあーいすきだきぃ
ちゅぅ

完全なる酔っぱらいの智くんが送ってる
メール内容。
ベッドの上ですやすや寝息をたててるニノを
眺めながら、缶ビールとタバコを手に
裸のままでソファーに座って智くんの携帯を
鳴らすことにした。



「もしもし、智くん」

「あーれぇー翔くんだぁ
なんれぇ、なんれぇ
おいらねぇ、今翔くんの声聞きたいなぁって
思ってたのぉ、なんれぇしってんのよぉ」


「智くんのことならなんでもわかるよ。
そろそろ俺が恋しくなってるってこともね」


「へへへおいらね、なんかぁ
今夜はぁねぇなんかぁ、ムラムラしてるの。
なんれらろ、なんれぇ
翔ちゃんはかしこいからわかるんらよねぇ。」


大野智はかなり生態が変わっている。

人間としての三大慾望に対する意識が
ひどく欠如しているらしく、なにか一つに
集中力を高めてしまうとそれが顕著な形で
現れてくるのだ。


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