テキストサイズ

ビタミン剤

第12章 カレイドスコープ




智くんは俺なんかと違って芸術家の視点で
独特な物事の見え方をしてるのがうらやまくて
尊敬してるところだった。


「前に、翔ちゃんおいらと入れ替わりたいって
言ってくれたことあったでしょ。
たぶんびっくりすると思うよ。
おいらね、翔ちゃん見てたらスゴいもん。」


智くん曰く
翔ちゃん自身からハートビームが出たり
してるかもとか、嬉しいことを言ってくれる。
鼻息荒く、目ん玉飛び出すくらいの勢いで
寝室のほうを指差して訊ねてみた。
心拍数がヤバいんですけど。

「じゃ、じゃあさ、あっちの部屋の中は?
智くんにはどんな風に見えてるの?」


2人が仲良く眠る寝室の方向。

白とブルーを基調としてて仲良く2人で選んだ
ベッドカバーは智くんの大好きな海を
イメージしてたりする。


俯き加減でボソッとつぶやく智くん


「いっつも翔ちゃんの作り出すハートに
おぼれちゃいそうになっちゃってる。
濃いピンク色のハートがね 部屋の中を
キラキラな光りにたくさんたくさん混じって
いっぱいみたいな感じで、
おいら目え開けてらんないくらい。
翔ちゃんスケベなんだもん。」



ガラーンガラーンガラーン




櫻井翔の脳内、身体中で教会の嬉しい
鐘の音が鳴り響いております。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ