ビタミン剤
第13章 ぼくのペット
潤に話を切り出した日から1週間が過ぎた頃、
ようやく2人でオフの日が重なり、ランチをすませて午後にブリーダー宅にお邪魔することができた。
友人が前もって連絡をしててくれたおかげで
気持ちよく応対してもらえた。
俺たちの目の前には
生後2か月を過ぎたマメシバの仔犬が5匹。
愛くるしい仔犬たちを見てる潤はほんとうに
嬉しそうで、俺の膝近くにやって来た仔犬を
抱き上げると
この子がいいなぁって
きらきらした瞳でつぶやいた。
赤色のバンダナをした真っ白でムクムクな仔犬。
そして、1週間のお試し期間を2人で暮らす
マンションに連れて帰ることになり、飼育に
必要なものを一通り購入し、
ゲージもレンタルして俺たちの愛の巣へと
向かった。