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ビタミン剤

第18章 宵待ち草

Nside


翌朝、ベッドの上
久しぶりの激しい行為に身体が悲鳴をあげてる。
疲れて帰ってきたはずの翔ちゃんはすでにベッドから出てなにやらバタバタと張り切ってるようだ。


はあぁ、
相変わらずあの人のタフさってバケモノかっての!

しばらくすると、扉を開けて鼻歌まで唄いながらのすがすがしい登場。


「おっはよーかずぅーお目覚めいかが?」

「………」



起き上がれない俺の為に旅疲れも出てるはずの翔ちゃんが甲斐甲斐しく朝食なんかも用意してくれてるみたいで、ほのかな甘い香りがしてくる。

寝室までご丁寧に運んでくれる余計な気まで使ってくれたりするんだけど。


深夜のあんな行為を見られたことへの
恥ずかしさとバツの悪さ、翔ちゃんと面と向かう気まずさで布団から顔すら出せずにいてる。

どこまでも素直になれないこのひねくれた性格
自分でも持て余してしまう。

なんだかんだ大切にされてるってことはわかってるし、もちろん愛されてるってことも強く思うよ

けどさ
だけどさっ

帰ってくる時間くらい伝えてくれたっていいし、
連絡くらいしてくれても…

深夜で気遣っててくれてるのはわかるけど
昨夜の不意打ちみたいなことされちゃうと

俺ばっかりが翔ちゃんのことを好き過ぎてるってバレちゃうじゃんか

付き合ってよって迫ったのは俺からで
翔ちゃんにバージンを捧げたのも
俺が強引に奪わせたみたいなもんなんだもん。

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