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ビタミン剤

第19章 ニンカツ



「出さなくていいもん。
ウフフ、まーくんの最高に気持ちイイ瞬間の
存在がずっと俺の中にあるって実感できるのが
好きなんだもん。」


へたれ顔のアワアワヒゲ面が固まってるけど、
そんなの無視して背もたれ代わりに
身体をあずける。
湯船に映る自分の顔を見てみてなかなか艶っぽい
微笑だなって思えた。



「うそぉ、マジで?マジ?
ニノちゃん、やっばい。
なんか俺鼻血出てきたかもっ!」


「もぉ、ほら上向いてなよ。」


「ここで。第4ラウンドだめ?」


「誰がするかバーカ。
それに妊娠初期にエッチなんてしたらダメ
なんだからね。
あーあ、でもほんとに妊娠したりしてたら
まーくんの夜のお相手もできなくなるよなぁ。」

顔を洗い流したまーくんが眉毛で八の字を作って
泣き出しそうな表情をしてるし
ったく百面相かよ。

「へ?うそうそ?
やだよ、ニノちゃんとエッチできないとか
マジで絶対ムリだし。
1週間でも限界ギリギリだったもん。」


「どうせなら卵でぽこぽこ産みたいなぁ。
俺、陣痛とか痛いのとかムリだし。
あ、そうそう魚の生殖活動ってメスが
産んだ卵の上にオスが精子を掻けるって行為
だったよね?
だったら俺たちもこれからエッチするときは中に
挿入なんてしないでいいってことになるよね?」

「ちょっ…ちょっと待ってっ!それはダメ!」

先に両方向性転換とか言い出して
セクハラ、マタハラ発言したのはそっちだよ。
すこしはこらしめてやらないと
受け身のこっちの身体のこととか考えろっての。


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