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ビタミン剤

第23章 ホットミルク

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あの娘はやめとけよ

なんでだよ

きっとおまえとは合わない

はあ?んな事やってみなきゃ
わかんねぇし、
ってかふざけんな
人の事勝手に決めつけんな
ガキで未熟な俺にはまともに恋愛とか
できないって言いてえのかよっ!!

……違う

だったらなんで難癖つけんだよ!
俺はあんたに1番に報告してんだぜ
翔くんだって
おまえの恋が実ればいいなって
言ってたじゃねえかっ!

潤……わるかった
あれは、あの言葉はウソだ


ふざけんな、もういい帰るっ!!

待てよ、潤っ!
あの娘より、絶対に
俺のほうがおまえを幸せにできるっ

俺はおまえのことが好きだっ!!



掴まれた手首の痛み
抱きしめられた腕の力強さ

一緒、なにが起こったのか理解できなくて
驚愕する瞳が見開いてしまった。


押し付けてくるくちびるの柔からさは
すぐにすさまじい熱さに変わっていった

背伸びしてたガキだった
俺は見様見真似のキスしかした事が
なかったから
舌を吸われて甘噛みされてなぶられて
翔くんからの強烈なキスに
何時しか我を忘れてしがみ付いてた。


…はぁ……はぁ…はぁ、…んぁ…



…潤…好きだ



ハハっ…キモい…よ
翔くん…なんの冗談…言って…んのさ
…俺…もう帰るっ
帰らなきゃ!!



彼から走り去ったあの日


翔くんに与えられた
キスの興奮がおさまらないままの身体で
俺は彼女を初めて抱いた。


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