ビタミン剤
第24章 愛の戦士
「へ?いじわる?」
翔の言葉に戸惑っておもわずチカラいっぱい
肩を掴んでた。
「ゆっくりじっくりなんてダメだもん
だって…だって
雅紀のソイツ…すぐに入れてほしいもん」
毛布の中から現れて
そっと右手に手渡されたのは2人で愛し合う時に
寝室でいつもお世話になってるローション
しかも、
まだ未使用品で封も空いていない新品。
「あ、そっか!
昨日ぜんぶ使い終わってたんだ
すぐ無くなるよねって言ってたんだよね」
「………………」
耳まで真っ赤になってうつむく翔
さっきはあんな大胆な囁き言ってくれたのに
ローションネタで恥ずかしがるなんて
もうっ可愛い過ぎる!
「雅紀のばかぁ…だって
使用する…量が…その、多過ぎ…なんだよっ」
「量かなぁ?回数かなぁ?
アレ、これなんかいつものヤツとサイズが
違うくない?」
「……お得用にしたの
だって、こっちのほうが通販でまとめ買うと
安かったから。」
料理は苦手だけど
きっちり家計簿なんかはつけててくれてるし、
日用品とかの管理もぜんぶ
翔がとりまとめてやってくれてる。
無駄遣いとかもしない本当にしっかりものの
恋人なんだ。