ビタミン剤
第5章 夏まつり
「かーず、朝の11時だよ。」
「……んん…」
寝ぐずりじゃなくて
目覚めぐずり
なあんてな言葉あったっけ?
でも、ニノ曰く
一度起きてまた、ばたんと眠れる
二度寝が実感できるのがイイんだって。
「かーずちゃーん
いい加減起きてよぉ
俺、退屈しちゃうし
また、襲っちゃうよ。」
「…ん、やだぁ、も、起きるぅ。」
あらら
あっさりふられちゃったし。
「…むりぃ、翔ちゃん
起きれない……抱っこぉ。」
ヤバ
激かわいいんすけど。
きまぐれにやって来るニノの激甘モード
寝癖のついた黒髪
いっぱい泣かされて少し
腫れちゃた目の縁
気怠そうに伸びてくる白い腕は
昨夜、必死で俺に縋り付いて
絡まってきてたんだよな。
胸元のボタンがはずれて
ニノの華奢な鎖骨がちら見
出来るから
いやいやいや
これは、やっぱさ
下半身直撃するでしょ。
朝飯前の据え膳は美味しく頂く
ことにしました。
「翔、ぁぁう…っはぁ
も、やぁ、ンぁ
ん、ぁ、んぁ…はぁ。」
太陽の日差しの下でみる妖艶な
ニノはすんごく可愛くて
「かーず、
今日は噛み付いてもいいよ。
当分ライブもないし、肩口なら
シャツ着たら見えないからさ。」
「翔ちゃん、ホント?
…ぁ、いいの、噛んでも…。」