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ビタミン剤

第26章 ルール ver.1

Sside 撫でる



智くんにこっちにおいでってやさしい声で呼ばれる
ニノに助けてもらいながらよろよろと
立ち上がって
智くんの前まで行くと腕を強く引っ張って
抱きしめてくれた。

智くんの胸に飛び込みながら

なんでこんなことになったんだろって
きっかけになったある出来事を思いだしてた。




3年前、
雅紀が失恋したって大騒ぎして
相葉くんを慰める会ってメンバーだけの
宅呑みをしてた時

『ズルいよ、2人だけが幸せだなんてっ!
俺も翔ちゃんの事が好きだったんだもん
ラブラブな二人を見せつけられて
もう、俺嵐なんて辞めてやるっっ! 』


『おまえな、
どさくさ紛れで告白とかズリいぞ!
俺なんてジュニアの頃からだったし
俺も翔くんが好きだったんだ!
だいすきダッタンダァァァァァ
ちきしょー俺も辞めてやるぜぇぇぇ!』

『あらら、
あなた達、かわいい翔ちゃんを
困らせないでくださいよ
俺はね、
ちゃあんと順番待ちしてますからね
大野さんの事がイヤになったら
いつでも俺んとこに来てくださいってね』


飲み会の席での酔っ払いの戯言だったんだ。



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