ビタミン剤
第5章 夏まつり
同じ空間で2人それぞれの時間の
使い方をして過ごしていた。
4時前頃にスマホに
あと10分で到着とのメール。
「舞ちゃんから?」
「うん、あと10分だって
ちょっと駐車場まで迎えに
行って来るね。」
「わかった。
でさ、罰ゲームってなんなの?」
「それはもうすぐ分かるから
楽しみにしててね。」
駐車場まで行くと
案の定、海外旅行者並みに荷物を抱えて
車を降りようとしてる妹がいたので
やっぱ血は争えないのよなぁと
しみじみと感じてしまう。
ま、今回に関しては
俺の要望が多いって事も原因だけど。
「きゃぁー
ニノくん久しぶりだね、元気してた?
いっつも愚兄が迷惑かけて
ごめんなさいね。」
「いやいや
まったくその通りですわ。
さすが舞ちゃん。」
「おいおいっ
そりゃないでしょう。」
久しぶりの再会に花を咲かせながら
妹が大量な小道具の荷ほどきを
すると
ウイッグ、浴衣セット一式、化粧道具。
みるみる
ニノの顔が青ざめていくのがわかる。
「舞ちゃん
あの、それ、もしかして?」
勘のいいニノはもう項垂れちゃってる。