ビタミン剤
第40章 嵐影湖光
「キスだけで蕩けてんじゃねえかよ
そんなに気持ちイイの、俺とのキスは?」
「…っふっ…ぁん…翔さん…ぁはぁんん…」
たっぷりと流し込まれた唾液を呼吸を乱しながら
飲み込んでると鼓膜にささやかれる侮蔑的な台詞。
「おいおい…とんだ淫乱ぶりだな、
盛りの時期のメス犬かよ!」
背すじにながれる微量な痺れが
性急に下腹部の中心へと集まっていく。
上半身を起こして壁に背中を抑えつけられて
ついさっきまでの智との情事の痕跡を辿られていく。
翔さんの指が腰を撫であげて
スウェットの中へと潜り込み当然のように
尻を狭間を割って窄まりへと進入してきた。
襞を掻き分けて内部をかき混ぜてくる
いきなりばらばらに動かされる攻撃。
壁にもたれかかってた俺の身体からは力が抜けて
ずるずると滑り落ちてゆく。
「…くっ…ぅあ…ね、も、はやっ」
「クク、中出しされたのこれっぽっち?
これじゃ潤も満足できないか、
ちっとも足りねぇじゃん。量減ったんじゃね?
もしかして智くん、浮気でもしてんじゃねえの。」
サディズムな形で口角が上げて、三白眼のきつい
眼差しで俺を射抜くように見つめてくる翔くん。
まるで視姦されるかのような痺れ感じ
指を埋め込ませてる尻が勝手に揺らいでしまう。
いきり勃つ前をからかうような手つきで握られて
自制心なんてまるで消え去ってしまう
とろとろに先走りを垂れながら誇張している。