ビタミン剤
第40章 嵐影湖光
Sside
蕩けだす潤の艶めく眼差しは更に慾望を煽って
きてる風にか見えない
「じゃな…違っ… 裏切りじゃない
すこしだけ、…はぁ…ぁんん。」
「ずいぶん都合がいいんじゃね?
智くんは浮気しない?
けど、自分の肉慾は恋人だけじゃ物足りなくて、
我慢できなくて浮気しちゃうとか。」
「…んっ…だって…翔さんがぁ
ぃ…つでも…ぁ、連絡して… いいって…ひぁ
だから、少し…ぁだけ触って…」
「間男を目の前にして、すこしとか指だけとか
通じると思ってんのかよ?
そんなくだらない建て前並べるなら、このまま
廊下に放り出したって良いんだぜ。」
前立腺を弄りながら潤の腰を抱き寄せて
先端から流れだす雫をまんべんなく塗り込める
ように掌で包み込んで上下に扱いてやる。
前後の責めに耐え切れなくなる潤が、呆けた
口を震わせながら強請るように
下肢を擦り付けて全体重を俺に預けてくる。
「…ぁ…あ…翔さぁだめっ
やぁ、っうぁ…んんッはぁうッ」
「ダメとか、ヤダとかさ、
先っぽからいやらしいヨダレだらだら垂れてる
ヤツに言われても説得力もなんもねえし!
俺にされんのが嫌なら
スタッフでも宿泊客とか誰にでも
股開いて突っ込まれて来やがれよっ!」
潤へ浴びせかける侮辱的な台詞。
だか、きつい言葉とは裏腹に優しい指触りで
潤の下肢の前後両方を愛おし気に触れてやる。
涙腺から涙が眦に溜まり始めて
同時に潤の下肢の慾が、俺の掌でどくりと膨れ
上がり出口を求めるように熱を上げていく。