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ビタミン剤

第40章 嵐影湖光


シャワーを浴び終わりひと息ついて冷蔵庫から
ビールを取り出す。

部屋をノックする音。


「…ああ、智くんかぁ。」


「お疲れ、翔ちゃん
シャワー浴びてたんだ、2人は?」

「2人とも満足して眠ってるよ」


隣りのベッドで死んだように眠る2人の寝顔を
ベッ腰掛けて優しい眼差しで見つめる智くん。


「智くんの仕込み具合があんまり
イイからさ、つい可愛いがり過ぎてさ。」

「フフ、潤はホントにかわいいでしょ。
おいらってより、結局は翔ちゃんじゃん
おいらだって散々翔ちゃんに仕込まれたんだもん。」

ビールを差し出した俺の手から奪うようにして
テーブルの上へと置き、
飛びかかる勢いで抱きつきて
ツインのベッドへと縺れ合いながら倒れこんだ。


「翔ちゃん、もういいでしょ。
やっぱ突っ込むより、翔ちゃんに
掘られる方が好きかな、楽だし気持ちイイし。」

「智くん、今夜は勘弁してよ。
もう打ち止めってくらい潤と雅紀に出してやったし。悪いけどさ、ニノんとこ行って来て。」

「ひっどぉ
昨日、ニノの腰ツラくしたの誰?
翔ちゃんじゃん、おいらは優しくしてあげてたもん。」


きれいな指先が慣れた手つきでガウンの紐をとき
前をはだけさせて胸元に顔を埋めて突端を舌先で
擽ぐるように刺激をしてきた。

「智…くん、ぁ…上手になったね。
潤のことこれからも可愛がってやってよ。」

「フフ、そのつもりだけど。」


「たかが異性相手の恋や愛だとかで本気に
なられて傷ついたり、心配事や厄介事とか
持ち込まれたりしてさ、
俺ら嵐が振り回されるなんて御免だからさ。」

見上げる智くんと交わす視線は
すべて理解し合ってる者同士のもの。



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