ビタミン剤
第41章 aventureはディナーの前に
ソファーに腰掛けてケーキの上のビスケットを
食べさせてって言われるから
差し出すとそれをくちびるに咥えて
ほら、半分こしよって雅紀が差しだしてくる。
俺にもくちびるで受け取れってことだよね
くちびるを近づけて挟むように受け取ろうとすると
後頭部を押さえられて激しいキスをされて
割れたビスケットのカケラが相葉雅紀の膝に
落ちていく。
「……んん…ふっ……んぁ……んふっ」
「こぼしちゃったね、拾って食べさせて」
太腿の上のカケラを拾おうとすると
手首を掴まれて下腹部の中心へと触れさせてきた。
「……ぁっ雅紀…なっ、なんで…」
「ほら触ってみて、俺も翔が足りてないよ。
翔の手作りのバナナケーキ食べて、
翔とキスしたら、興奮してきちゃった
翔のバナナが食べたいな」
「こんなところで…だっ、ダメだよ」
「でも翔も少し膨らんでるでしょ
もしかしてさっきのキスで感じたの?」
腰を引いて気づかれないようにしてたのに
言い当てられて言葉に詰まってしまう
もうどのくらい雅紀と肌を合わせてない?
暦で数えると切なくてわざと忘れたフリをしてた。
2週間以上3週間近く
雅紀とのふれあいから遠ざかっていた。