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ビタミン剤

第41章 aventureはディナーの前に



初夏に花開く栗の花のような青臭い独特の匂いが
車内に充満してる。

ゴムをはずして中に溜まってる自分が吐き出したものを恐る恐る掌の上に絞り出して
それを右手の指先に絡める
深く深呼吸をした後で後部座席に仰向けに
寝そべるような体勢になって
双丘の奥の窄まりめがけて塗り込んでいく。


風呂場で身体を洗う時も
なるべく意識しないようにして洗う場所

でも、雅紀との情事の為に
ボディーソープをたっぷり塗り込めて念入りに
丁寧に洗うようにしている
濡れる襞の感触に背筋がぞくりと泡立つのを
感じながら
中指を埋め込もうとしてもうまく挿入できない。


根性の無さと不甲斐なさ
ふたたび先端から蜜をこぼして勃ちあがりかける 正直過ぎる自分自身の慾望に涙が溢れてきた。



「まさぁ…ぃ…雅紀…ふぅ…ふっ…ぅあ…」


雅紀の名前を呼びながら
どうにか人差し指の第一関節を挿入させてく
狭い車内での背徳的な行為。

あの雅紀の太くて長い雄を受け入れてるのかと思えるほどの狭さとキツさ

瞼を閉じてさっきの撮影現場で見た雅紀の艶やかで勇ましい立ち姿を思い描がきながら
どこか冷めた意識が現実をとらえてしまう。


雅紀にはこんな無骨な身体の自分が寄り添うより
もっとふさわしい異性が大勢いるのでは?

自分勝手な疑心暗鬼

雅紀に見限られて捨てられたりしたら?
このあさましい肉体をどう処理していいのか
分からない

くだらない妄想がどんどんひろがって
涙が溢れてとまらなくなってしまう。


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