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ビタミン剤

第41章 aventureはディナーの前に


いつもの場所に停まってる車
運転席にも助手席にも姿は見えない。

ロックを外してしずかに後部席のドアを開けると
くたりと横たわってる翔。
上半身は楽屋に訪れたときのかっちりとした
シャツとジャケット姿のままで
下半身は下着ごとずり下げてて、腹の上にはゴムの残骸。

淫靡にぬれてる中心部と
白い双丘にも濡れたあとが見えた。
まるで車内で不埒な行為で襲われたみたいな
妖艶過ぎる光景

意識が朦朧としてる翔が途切れ途切れに呼び続ける名前は


まさ……ぁを…まさきぃ…まさ……


幾筋もの涙の流れのあとに
興奮と後悔と、どうしようないほどの怒りが込み上げてくる。

さみしい中
1人で抜くこともしないでずっと我慢しててくれたのを聞いて、
すっかりいい気になってた自分の愚かさが
許せなかった。


「翔……ただいま…帰って来たよ。
ごめんね、一緒にうちに帰ろう。」

ほんとはすぐにでものし掛かって身体を繋げたい、約束通りすぐに嵌めたいって
願望はあるけど
俺が強引にした約束をちゃんと守ってくれた翔のことを大事にしてあげたいと思った。




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