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ビタミン剤

第42章  The sho must go on


だから俺から
もう一度歩み寄りたいって姿勢を見せると
せつない眼差しでひどく怯えてた。


そりぁそうなるのも当然だと思う。
あんなに懐いてて仔犬みたいにくっ付いてた人間から、まるで裏切ったかのような
ある日突然の断絶と拒絶。

勝手に突き放しておいてまた、自分勝手に手のひらを返されてたりしたら誰だってそうなると思う。


薄皮を捲るように少しづつ過去の俺の過ちと
後悔を伝えて続けた。



生意気に尖ってる事が男としてかっこいいって
思い込んでた浅はかなマヌケさで
翔くんを含めたメンバーみんなを傷付けてた。

みんなは優しい笑顔の下にやりきれない苦渋の思いを忍ばせながら
ずっとそばで見守り続けてくれた。


不仲説だとか、険悪な関係


そんな噂の発端は全部俺自身のくだらないミエみたいなものが始まりだったから
単に精神的に成長を遂げたからとかでは
すまされないとわかっていた。

終息するためにはそれ相当の努力と忍耐を
要しなければならなかった訳で


時間をかけて取り戻せた信頼
ようやく手に入れたかけがえのない幸福


うまく縮まらなかった関係性を
メンバーが時間をかけて俺たちの橋渡ししてくれた。


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