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ビタミン剤

第7章 人魚のナミダ




変わらない日常。


日々過ぎてゆく時間がはやいのか
ゆっくり過ぎているのかも
わからないあいまいな感覚。

翔さんは今までとなにも変わらない。

楽屋で2人になる時は気まずくなって
そわそわするのは俺のほうで
翔さんは新聞に目を通してたり、
タブレット操作をしたり
無駄な時間の過ごし方はしない人だ。



「松潤、最近調子はどう?」


「ん、あぁ、まあまあ。」


「今度ドラマ決まりそうなんだよね?」

「う、うん。」


「じゃあ身体大事してドラマ
ガンバらないとね。
智くんがいつも言ってるしね
健康第一だよって。」


「そう、だね。」


ズキンズキン


この痛みは何処から来てる?

嵐のメンバー全員のスケジュールも
把握してて、マネージャーよりも、
マネージャーらしい。

こまやかな気配りのメールや
LINEを送って来てくれたりする。

けど、
あの日以来
翔さんから1通も届くことはない。
消せなかったアドレス帳。
拒否設定も出来ずにいてたけど、
別れてから今まで
なにも届くことはなかったし
電話が鳴ることもなかった。


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