テキストサイズ

ビタミン剤

第43章 オッカムの剃刀



すべての事象に欲も興味も持てなくなってきてて
挙句に体力まで落ちてきてる。

それでも求められることには誠心誠意で
応えようとしてるけれど
多くの事柄に対しては隔たりをつくってしまう
ひどく内向的な自分がいた。



ただひとつだけ
あの頃から変わらずにあるもの

秘かに封印してる想い


なるべく視線で追わないように楽屋ではいつも
ゲームに視線を落としてた。
俺の収録のとなりはほぼリーダーか、翔さん
だから意識せずにいたら
いい距離感で居られたんだ。



彼の周囲にはいつも大勢の人集りができて
まるで彼自身が暖かな陽だまりのような存在


あんなに近しい距離だったのに
今となっては、
ほいほいと自宅にあがり込むことも無くなっていった。


この気持ちをいつ迄持ち続ければいいのか?

叶えることのない戀患い
道ばたでの遭遇したり、歯医者での遭遇したり。



偶然が重なると運命かも?
なんて、考えるほどロマンチストでも乙女でもない
貯金好きで、通帳の記帳を眺めてニヤつく拝金主義


強めの酒を片手にゲームしてると
最中に眠りこけて
やけに生々しい夢でハッと目が覚めたりすること
が最近やけに多くなってきてた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ