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ビタミン剤

第43章 オッカムの剃刀


Iside

「んで?
どうしたの。俺になんの相談?」


「あっあのね…あのさ
最近よく夢を見るんだけど…これって
どういう意味かなぁって思って」

せっかく声かけてくれたのに断わっちゃった。
けど、最近は正面からニノの顔見るのが少し
恥ずかしい気がして…


「おいおい、俺は占い師じゃねぇぞ。
まあ、それでどんな内容の夢なのよ?」

「うん……あのさ、誰にも言わないでね
翔ちゃんだから…相談してるんだもん…」

「俺の口の硬いのは良く知ってるだろ?
おまえの気持ちだって誰にも言ってねぇだろ」

翔ちゃんにだけ知られてる俺の気持ち。
それは秘かな恋ごころで、もうずっと抱え込ん
でる片想い。
つい、頼っちゃうのはそんな事情もあるから。

「そだね、
前に口と筋肉とアソコはカッチカチの硬さだぜって自慢してたもんね」

「くだらねぇこと覚えてんじゃねえよ
ほら、夢の内容言ってみな?」

現実主義の翔ちゃんは俺の片想いを下げずんだり
バカにしたりもせずにしっかりと受け入れて
よく話なんかも聞いてくれる。

少しでも暗い顔してると今日みたいに
心配して声かけてくれるから、つい甘えちゃうんだ。



「あのね、最近毎晩…ニノが夢の中に出てきて
しかも、すっごい近い距離感で…
なんか、夢でものすごいこと迄しちゃってたり
するから…
それで、びっくりして目が覚めるとホントに服
脱いでて真っ裸だったりして…」



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