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ビタミン剤

第43章 オッカムの剃刀


………なんで??
ここに、ニノが居るんだ?!!

眠り込む雅紀に馬乗り状態
両腕を抑えつけるようにして雅紀の首元に
顔を埋めていた

目をこすりながらもう一度凝視してみた
長めの黒髪に、細い顎、特徴的なホクロ、
抑えつけて手が雅紀の胸許に潜んで
シャツのボタンを外していってる

間違いなくあのクリームパンみたいな
手はニノの手だ

意味がわかんねぇし
目の前の出来事にどう対応していいのか
分からなくて
とりあえず勢いよくドアを開けて
2人の名前を呼んでみた。


「ニノっ、ニノ!雅紀っ、おい雅紀っ!」


途端に霧散してしまうニノの気配
熟睡してるのか雅紀はまったく起きる気配のない、

「やっべえ…ぞ。これ…
マジで魔界の扉開いちまったのかぁ??」


飲み過ぎるほどの量ではない。
俺はむしろいつもより控えめにしていた

雅紀のもとまで近寄ってみると
ニノの香水の残り香と胸許にはいくつかの
うっ血の痕

あり得ない現象を見届けてしまったせいで
かるく脳内がパニクってた。

一体今見た状況を雅紀になんて説明してやれば
いいんだっ?!


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