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ビタミン剤

第43章 オッカムの剃刀


「おまえが見てたって夢は
いろいろ調べてみて説明すんのは難しいけど、
たぶん夢魔とか生霊みたいなもんかもな。」

「…夢魔?……生霊って?
ハハッ………俺が??」

「普段は雅紀への真実の感情を理性やらとかで
制御出来てんだろうけど、
睡眠時の無意識下になるときつく結んで隠してる
想いがほどけて、魂が肉体を遊離して
雅紀の元へと向かったんだと思う」


核心をついてるなんて思ってもいない
これが絶対に正しいなんても思ってもいない
ただ、背中を押してやりたいだけ

ずっと遠まわりをしてきて
いまだに足ぶみを続ける2人に
手を伸ばせば直ぐ届くところにあるモノ

掴み取るための踏み出す勇気を



「なにそれ…笑えないじゃん。
それってもうオカルトの域じゃん…」

「雅紀の部屋でおまえを見た俺のほうがそう思ったよ。
やべぇよ、
マジで魔界の扉が開いちまったって思ったんだからな。」


雅紀のマンションのエントランス
部屋番号を打ち込んで到着した事を知らせる
雅紀にはニノも一緒だとは伝えていない
ただ、智くんがロケから帰ってくるから3人で
呑もうぜって言ってるだけだ。


いい加減2人とも観念しろよ

「ここ、相葉さんちのマンション…」

「今年の俺からのバースデープレゼント
髭剃りはフェイクでこっちが本気の贈り物な?」



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